カンボジアのあるインドシナ半島南部は、有史以前早くから人々が生活していたが、2世紀ごろ「扶南」という国が建国された。メコンデルタの豊富な恵みと、海外貿易で栄え、以後いくつかの国が盛衰を繰り返した。


 アンコール朝時代はカンボジア国土が最も拡大した時期である。 アンコール・ワット、アンコール・トムといった大石造寺院が建立された。現在も世界遺産として登録され、世界中から多くの観光客が訪れている。カンボジアの人たちはこの時期を誇りにしていて、国旗にもこの寺院を採用している。首都のプノンペンから国内航空で約1時間、シェムリアップ近郊に主な遺跡がある。

 1431年にシャム(今のタイ)に敗れて以来、度重なる周辺国との戦争で国は衰微して行った。
そして1863年にフランスの植民地となった。






 インドシナ半島のフランスの植民地化によりカンボジアも90年間の長い植民地時代経て、1953年シアヌーク国王のもとで独立を達成する。



 シアヌーク国王の独自の非同盟中立外交のもと、カンボジアは安定した時期を迎えるが、その後クーデターや内戦の激化で国土は荒れ果てる。特にポル・ポト政権下では、300万人の自国民が虐殺され、行政組織から教育制度、経済活動、生活習慣、都市生活など一切の既存のものが否定され破壊された。ポル・ポト政権が倒れた後、生き残った小学校教師はわずか2800人(1/8)、中学校教師207人(1/10)、教科書など全ての印刷物は焼かれていた。






 1991年のパリ和平協定でやっと内戦が終結。 以後UNTAC(国連カンボジア暫定統治機構)のもとで国の再建が始まった。日本の明石康氏がUNTAC代表として活躍したり、道路舗装のため自衛隊が、又選挙監視要員に多くの日本人が派遣された。
2003年第3回目の総選挙がおこなわれた。現在は人民党を率いるフン・セン氏が首相を務めている。


 元首: ノロドム・シハモニ
 首相: フン・セン
 政体: 立憲君主制
 民族構成: クメール90%



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